ども!
フットサル人生を謳歌しているMASAです。
前回の記事では、フットサルのルールやポジション、フォーメーションなどの基礎知識とフットサルを始める時の心構えなどについて解説しました。
フットサルのルールやポジションなどの基礎知識を徹底解説今回は、前回の記事を踏まえた上で、より詳しいフットサルの戦術、とくにオフェンスの動き方について徹底的に解説します。
各ポジションによって戦術や動き方が変わってくるので、その辺りについてもまとめていきます。
フットサルの戦術・動き方をわかりやすく、そしてイメージしやすいように、できる限り図解入りで紹介しています。図解だけで理解するのが難しい動きは、関連動画も盛り込みました。
フットサルの練習や試合の時に、個人として、そしてチームとしてどう動けばいいのか最初はわからないですよね。
フットサルの動き方がわからないから練習したい。
フットサルの戦術について詳しく知りたい。
フットサルの大会に出るから、どうせなら勝ちたい。
そんなあなたにとって、このページで解説している内容が少しでもお役に立てれば嬉しいです!
10年程前に「フットサルフリーク」という完全に趣味で始めたガラケーサイトを運営していた時期がありまして、そのサイトのコンテンツをリライトして公開しています。
「フットサルフリーク」のサイト自体はもうクローズしています。
この記事で公開している画像が他サイトでも無断で流用されていたりしますが、著作権はすべて「とくブログ」が保有してます。
フットサルのオフェンスの動き方を確認する前に
戦術としての動き方を確認していく前に、まずは心構え的なことから。
フットサルのオフェンスの大原則
オフェンスの大原則としては、
- 常にシュートの意識を持つこと
- ボールをもらう前に周りの状況を確認すること
- 味方へのパスは、極力ゴロ(ボールを浮かせない)で出すこと
です。
常にシュートの意識を持つこと
相手の守備の選手にとって、一番嫌なプレー(怖いプレー)はシュートです。
相手の守備の選手は、まずはシュートを打たせないような守備をしてきます。
常にシュートの意識を持つことで、シュートがくることを警戒している相手守備の選手の裏を取ることができたり、味方の選手がフリーになれたり、シュートフェイントから決定的なパスを出すことができるようになります。
逆に、わざとシュートを打つ意思がないかのように思わせておいて相手を油断させて、その隙を狙ってシュートを打つというのも一つの手ではあります。
ただし、この一手を成功させるためには、試合の中で何回も布石になるようなプレー(シュートを打てる場面で打たないなど)をしなくてはならないので、成功してもせいぜい1、2回程しか使えないと思います。
ボールをもらう前に周りの状況を確認すること
ボールをもらう前に周りの状況を確認すれば、ドリブルするスペースがあるか、味方がどこにいるかなどの状況がわかり、余裕を持ってプレーすることができます。
味方へのパスは、極力ゴロ(ボールを浮かせない)で出すこと
攻撃をスムーズに進めるために、味方へのパスはなるべくゴロにで出したほうがいいです。
ボールを浮かせる必要がない普通のパスをわざわざ浮かせると、味方の選手がボールコントロールに時間がかかってオフェンスが遅れてしまいます。
フットサルのオフェンスの優先順位
フットサルで点を取るためには、守備の選手にとって一番嫌なプレーであるシュートを打つことです。
シュートを打たなければ、点を取ることはできません。
また、自分を含めたチームメートがシュートを打つチャンスを増やすためには、シュートに結びつくような決定的なパスが必要です。
オフェンスの優先順位としては、得点するためにはどうしたらいいのかを逆算して考えていくとわかりやすいです。
- シュートを狙う
- スルーパスなどの決定的なパス
- 縦の選手へのパス
- 横の選手へのパス
- 後ろの選手へのバックパス
優先順位が低くなればなるほど、相手ゴールから遠ざかっていくのがわかります。
ここで注意して欲しいのは、常にシュートを打つということではありません。
むやみやたらにシュートを打つことが、必ずしもよいとは限りません。
場合によっては、チームにとってマイナスとなってしまうこともあります。
例えば、味方のオフェンス準備が整っていないのに一人で強引に突破を試みて、シュートを打ったとしましょう。
見事にシュートが決まれば結果的には問題ないかもしれませんが、もしブロックされてカウンターを食らってしまったら、、
今までオフェンスの準備を整えようと急いでいたチームメートは、今度は急いで守備の準備をしなければならないという状況になってしまいます。
このようなバタバタした状況になってしまうと、マークがずれやすくなってしまいます。
オフェンスの優先順位としては、シュートを打つことですが、むやみやたらに打つのではなく、状況を見て判断するようにしましょう。
個人技に溺れないようにしよう
サッカー経験者によくみられる傾向ですが、テクニックに自信がある選手やドリブルに自信がある選手、キープ力に自信がある選手は、どうしてもボールを持ちすぎてしまいます。
ドリブルをする事自体が悪いことではないのですが、しすぎるとチームにとってマイナスになってしまいます。
味方の選手がいい動きだしをしてくれたにもかかわらず、パスを出さずにキープしていると、決定機を作るチャンスを逃すどころか、味方の選手との信頼関係を築くことができなくなる可能性があります。
フットサルでは、サッカーに比べてコートがせまい分、判断のスピードが求められてきます。
ドリブルを得意とする選手よりも、フリーの味方を見つけてタイミングよくパスを出す能力に優れていたり、状況判断に優れている選手のほうがチームとしては助けになります。
ドリブルで突破を試みて相手に奪われてしまった場合、一瞬にして数的不利な状況を作られてしまいます。
ドリブルして取られてカウンターを食らうくらいなら、一度味方にボールを預けて、動き直してまたボールをもらえばいいんです。
なるべくドリブルなどの個人技に頼らずに、パスを主体にしたオフェンスを目指しましょう!
パウの意識を持とう
ゴール前で味方がシュートを打つ時に、パウの意識を持つ事で、ゴールに結びつきやすくなります。
パウとは、ポルトガル語で「木」を表します。
フットサルがまだ世の中に広まっていない昔、ブラジルでは身近にゴールがなかったため、木をゴールポストに見立てて、木と木の間をゴールにしてたそうです。
このことから、ゴールポスト近辺のことを「パウ」と表現するようになったそうです。
パウのことを日本語で言い直すとすると、「ファー詰め」って感じですかね。
では、「パウの意識を持つ」とは具体的にどういうことなのかについて、図解で説明します。
ボールを持っている味方の2番が、相手守備の選手を完全にかわしてシュートを打つ体制に入ったとします。
シュートをブロックするために、相手のゴレイロは少し前に出てきます。
このような状況で、1番はただ立って見ているだけではだめです。
決定的なゴールチャンスなので、ファーサイドにつめなければなりません。
2番のシュートがコースを外れても、1番が触るだけでゴール、という状況を作ります。
「ゴールポスト的な役割をする」という意識を持つこと、これがつまりパウの意識を持つということです。
相手のゴレイロからしてみれば、シュートブロックのために前に出た時点で、1番は死角になります。
死角に入ってゴレイロの注意を引きつけることで、2番のニアサイドへのシュートも実は入りやすくなったりします。
フットサルにはオフサイドがないので、パウの意識はとても重要です。
フットサルのワールドカップやFリーグの試合を見ていると、「パウゴール」をよく見かけます。
MIX大会(女子混合チーム同士の大会)などで初心者の女の子が試合に出る場合は、このことだけでも徹底してもらえば、得点のチャンスは一気に増えますので是非試してみてください!
アラに必要なスキル
アラは、ディフェンスとオフェンスの両方をこなさなければないので、一番体力の消耗が激しいポジションです。
フットサルのルールやポジションなどの基礎知識を徹底解説もちろん、ピヴォも守備をしなければならないし、フィクソもオフェンスに参加しなければならないのですが、ディフェンスとオフェンスを同じ比重でこなす必要はありません。
ピヴォやフィクソと比べると、アラはオフェンスとディフェンスの両方を同じ比重でこなす必要があります。
ディフェンスの時にアラがサボってしまうと、数的不利の状況を簡単に作られてしまいますし、逆にオフェンスの時は数的有利の状況を作る事ができません。
例えば、左サイドのアラがボールを持っている時は、相手守備の選手も含めて全体的に左寄りになっています。
そのような状況で右サイドのアラがその場で足を止めてしまうと、一人だけ孤立してしまい、パスコースがなくなってしまいます。
つまり、アラには試合の中で上下左右に動き回る体力が必要とされます。
体力の他にも、アラは試合の流れを読む能力や状況判断に優れている必要があります。
ここを凌いでここのスペースをつけば、ビッグチャンスになる!
このいい流れの時に一点とっておけば後で楽になるから、今は攻撃に比重を置こう!
というような試合の流れを読めないと、いつどの場面でどのように守備をするか、オフェンスをするのかの判断を誤ってしまいます。
状況判断を間違ってしまうと、
周りの状況を確認せずに動き回った結果、こんな感じでピヴォとポジションがかぶってしまい、味方の邪魔になってしまったりもします。
アラに必要なスキルをまとめると、
- 体力があり、上下左右に動き回る事ができる
- 試合の流れを読む能力があり、勝負所などを見極める事ができる
- 的確な状況判断で効果的な動きができる
という感じになります。
ピヴォに必要なスキル
ピヴォに求められるスキルとして大切なのは、
- 決定力
- 味方を活かす能力
- キープ力
の3つです。
この3つさえ身につければいいというわけではないのですが、この3つを兼ね備えているピヴォは、チームにとって必要不可欠な存在になります。
大事な時に点を取ってくれる選手はチームメートからの信頼も厚く、ここぞという時には必ずパスが回ってきます。
そこできっちり結果を残す事で、さらに信頼され大事な局面でパスが回ってくるという好循環が生まれます。
とはいえ、毎回必ず決定機を決められる選手はそうそういません。
どんなにうまい選手でも、決定機を外してしまうときはあります。
その日のコンディションにも左右されますし、また、運に見放されると、何度シュートを打ってもゴールが決まらない時もあります。
そんな時にゴールが決まるまでがむしゃらにシュートを打っても、チームにとってはよくありません。
点を取れない時に、今の自分が何をしたらチームに貢献できるのかを考えれるピヴォは素敵です。
このような状況でピヴォが意識すべき事は、たとえ自分が点を取れなくても、
- 自分がおとりになって、スペースを作って味方を活かす
- ピヴォ当てのボールをしっかりキープして、攻撃の起点になる
という意識が大切になってきます。
わかりやすく図解すると、こんな感じです。
左アラがボール(緑色の〇)を持っていたとします。
運にも見放されてなかなか点を取ることができないピヴォが、おとりの動きをします。
ピヴォが、自分のマークを引き連れておとりの動きをすることで、スペースができます。
ピヴォが作ったスペースを右アラがうまく利用してシュート!
ピヴォは、自分がおとりになってスペースを作ることで、味方を生かすことになります。
同時に、パウを狙えばようやく点が取れる可能性も出てきます。
点を取るだけがピヴォの仕事ではありません。
時には自分が裏方に徹して、チームの勝利に貢献することも必要です。
ピヴォのスキルとをまとめると、
- 決定力があり、大事な時に点を取ってくれる
- 点が取れない時でも、自分がおとりになって味方を活かす事ができる
- ピヴォ当てのボールをしっかりキープして、攻撃の起点になれる
という感じになります。
フットサル戦術その1 フィンタ
フィンタとは、フェイクのことです。フェイクのポルトガル語です。
ボールをもらいたい場所と反対方向に動き出してスペースを作り、そのスペースへパスを引き出す動きのことを言います。
簡単にいうと、パスをもらう前の予備動作のことです。
ボールをもらいたい方向とは反対の方向に動いて、スペースを作り、
作ったスペースに動き直してパスを引き出す!
この動きをすることで、相手の守備の選手を引きつけてマークを外すことにつながり、また、ボールをもらいたいスペースを空けることができます。
フットサルではコート上のスペースが限られているので、フェイクの動きをすることでシュートチャンスを増やしたり、味方が動くスペースを作り出します。
絶妙のタイミングでこの動きをすれば、決定的なパスの引き出し手として味方から信頼され、多くのチャンスに絡むことができるようになるので、是非マスターしてください!
フットサル戦術その2 エイト
エイトとは一体どんな動き方なのか、言葉よりも図解のほうがわかりやすいと思いますので、さっそく下をご覧ください。
まず、フィクソの選手がボールを持っているとします。
ボールを持っているフィクソの選手が、右アラの選手に向かってドリブルし、その後パスを出します。
パスを出したフィクソはそのままサイドに抜け、右アラはフィクソのパスをもらいに行きながら、フィクソが最初にいたスペースに入り込みます。
結果的に、フィクソと右アラにいた選手のポジションが変わることになります。
今右サイドでやったことを、まったく同じ要領で左サイドでも行います。この一連の動きを、フットサルではエイトと呼びます。
エイトは、ピヴォの選手にボールを預ける「ピヴォ当て」やカウンターの機会を伺いながら、ボールポゼッションを高めて相手をじらすことが目的です。
じらされた相手はやっきになってボールを取りに来ます。そうさせることで、マークがズレて味方がフリーになるチャンスができます。
また、後ろのほうでエイトをして相手をおびき寄せることで、オフェンスする時の裏のスペースが確保できます。
こんな感じでスペースを作り出すことができます。
エイトをする際に気をつけて欲しいのは、ボールを預ける際にパスが強すぎたり浮かせてしまったりなどの、単純で基本的なミスです。
あとは、スペースを作るために自陣深くでエイトをやると、ボールを取られたら即ピンチになります。
試合の時は練習とは違って独特の緊張感があるため、練習の時にうまくいっても試合でうまくいくとは限りませんので、気を付けてください!
フットサル戦術その3 ケブラ
相手の守備のプレッシャーが激しいときや、前にスペースがない場合は、ケブラをうまく活用することで状況を打開することができます。
まずは、図解のようなフォーメーションだったとします。
3番の選手がボールを持っています。
まず、2番の選手がボールを持っている3番の選手に向かって、ボールをもらいに行きます。
ここで、2番の選手はただボールをもらいに行くのではなく、上で説明したフェイクの動きをしながらもらいに行くと、より効果的です。
2番の選手がボールを持っている3番の選手に向かってボールをもらいに行くことで、このようなスペースができます。
その空いたスペースに4番の選手が飛び込むことで、一発のパスで決定機を迎えることができます。
相手の守備の選手は、2番の選手のボールをもらいにいく動きから、エイトを使って攻めてくるのではないか?と思うはずです。
しかし実際には、2番の選手の動きは、
- スペースを作るため
- 相手の守備の選手をおびきよせるため
のおとりの動きです。
この動きは、1人の選手だけではできません。
それぞれチームの仲間にケブラの動きを教えて、いろいろアレンジしながら実践してみてください!
フットサル戦術その4 ヘドンド
フットサル戦術のヘドンドについて、解説します。
仮に、相手の守備がマンツーマンの戦術で、さらに相手には守備ができない(守備力のない)ピヴォがいると仮定します。
このような状況の場合、守備力のないピヴォをフィクソの位置まで意図的に下げさせることで、スムーズに攻撃を仕掛けることができるようになります。
では、実際に相手ピヴォをフィクソの位置まで下げされる方法を紹介します。まずは下の図をご覧ください。
このようなダイヤモンド型のフォーメーションで、ボールを持っていたとします。
ボールを持っている4番が、2番にパスを出します。
パスを出した後、4番は3番に向かって移動します。
4番が3番に向かって移動したことを合図に、パスを受けた2番が、4番がいた元の位置にドリブルし、さらに1番が2番の元の位置へ、3番が1番の元の位置に移動します。
動き終わった後はこんな感じになります。
結果として、4人全員が反時計回りでポジションチェンジをした事になります。
チーム全体として、今紹介した動きでポジションチェンジをすることをヘドンドと言います。
相手の守備がマンツーマンの場合でも、動きとパスのスピードを速くすれば、マークの受け渡しをする時間がなく自分がマッチアップする選手についてくるはずです。
この一連の動きを、相手のピヴォがフィクソの位置に下がるまで繰り返します。
こうすることで、守備力のない相手ピヴォを守備に配置させ、攻撃を有利に仕掛ける事が出来ます。
このオフェンスパターンを使えるのは、相手の守備がマンツーマンの時ですので注意してください。
マンツーマンではなくゾーンで守っている相手の場合、ピヴォがフィクソの位置まで下がらずに、マークの受け渡しをして自分のポジションにいる相手をマークするはずです。
このように、相手の戦術や特徴を把握し、弱点をうまく利用して効率よく得点できるようにしましょう。
フットサル戦術その5 クワトロゼロ
クワトロゼロという戦術の言葉は、フットサルをしていてもなかなか聞く機会がないと思います。
たまにこの動きになりかけている場面は何回かありますが、意図的にというか、意識して試合で使っているチームをあまり見かけません。
ですが、このクワトロゼロを取り入れる事で、チームとしての動きのバリエーションも増えますし、人もボールも自然に動くようになりますので、ぜひ活用してみてください!
まずは、図解のようなフォーメーションで、ボールを持っていたとします。
2番が3番にボールを預けて、1番の前に向かって動き出します。動き出す際、フェイクの動きを取り入れると、相手の守備の選手を惑わす事ができるので効果的です。
1番は、2番が最初にいたポジションに向かって動き出します。
1番と2番がポジションチェンジをして入れ替わります。
そして、3番は下がって来た1番にボールを預けます。
1番にボールを預けた3番は、4番の前に向かって動き出します。
左サイドで1番と2番が行った動きを、今度は右サイドで3番と4番が行います。
3番と4番がポジションチェンジをして入れ替わります。
1番は、下がって来た4番にボールを預けます。
クワトロゼロの戦術を活用する理由はこんな感じ。
- 人とボールが動いてスペースを作り出す
- 攻撃のチャンスを伺いながらボールポゼッションを高める
キープ力の高い選手がキープしたとしても、1、2分キープし続けることはできません。
長い時間ボールをキープしてポゼッションを高めるためには、人もボールも動くことが大切です。
クワトロゼロはエイトの動きと似ていますが、エイトの動きは、トップの位置にいるピヴォの選手にボールを預ける「ピヴォ当て」のチャンスを3人で伺っているのに対し、クワトロゼロは4人全員でパスを出しながら動きます。
つまり、1-2-1のダイアモンド型フォーメーションの時にはエイトの動きを、2-2のボックス型のフォーメーションの時にはクワトロゼロの動きを使うと、動きとフォーメーションがマッチし、自然にパスを回す事ができるようになります。
※フォーメーションについては、こちらのページをご覧ください。
フットサルのルールやポジションなどの基礎知識を徹底解説ボールポゼッションを高めてオフェンスのチャンスを増やすために、クワトロゼロをうまく活用してみてください。
フットサル戦術その6 カウンター攻撃
フットサルの戦術としての動き方として、カウンター攻撃はかなり有効です。
サッカーと違ってコートが狭い分、一気に決定的なチャンスを作り出すことができます。
カウンター攻撃について、詳しく解説していきます。
カウンター攻撃について
フットサルの試合において、得点の確率が高いのがカウンター攻撃です。
理由は、相手の守備の準備ができていないうちに、数的有利の状況で攻めることができるからです。有効活用しない手はありません。
カウンター攻撃の鉄則として、まずはボールを奪ったら攻守の切り替えを早くすることです。まずは「切り替えの速さ」が第一です。
次に、カウンター=数的有利なので、あまっている選手は相手がいないスペースを見つけてシュートポジションに入ることが重要です。
誰よりも先にそのポジションでボールをもらえれば、一気にビッグチャンスになります。
また、万が一の時のために、カウンターと同時にカバーリングも頭に入れながら攻める必要があります。
ボールを奪ってカウンターをしかけたのはいいものの、またすぐ奪われてしまったらピンチになりますので気を付けてください。
そして最後に、シュートを打ったらすぐに戻って守備をすることです。
ここでも切り替えの早さがカギになります。もちろんシュートが入って得点が認められれば、ダッシュで戻る必要はありません。
試合中にカウンターを成功させるためには、2対1、3対2、3対1のなどの、数的有利の状況での攻撃練習を多くこなすことが重要です。
試合中で、いざカウンターをしかけるチャンスが巡ってきたとしても、練習をこなしていないとどう動いていいかわからずに、あたふたしてしまいます。
カウンター攻撃のタイミング
自分達よりも格上の相手と対戦するときに、カウンターを主体とした攻撃をすると、勝つ可能性が高くなります。
相手は、自分達のほうが格上だと思って余裕たっぷりでボール回しをするはずです。
でも実は、守備側としてはカウンターのための餌をコートにちりばめている状態です。
守備をしながらカウンターのタイミングを見計らっているわけです。
相手はこのことはわかりません。ボールを支配させられているとは知らずに支配しています。
そして、ボール回しからスピードを上げて攻撃を仕掛けて来た瞬間にパスカットして、一気にカウンターを仕掛けたらどうでしょう?
相手はビビりまくります。
「さあ、今から攻めるぞ」というときのパスを狙ってカットすれば、相手としては「ちょっ、待って!」という気持ちになるはずです。
つまり、相手の虚をついたカウンターこそが、もっとも有効だと言えます。
相手がキープするためのボール回しをしている時にパスカットをしたとしても、有効的なカウンターにはなりません。
カウンターを仕掛けるタイミングとしてもっとも適しているのは、相手が攻撃のスイッチを入れて攻めてきた時です。
「攻撃のスイッチを入れて攻めてきた時」とは、例えば通常よりもスピードが早い縦パスを入れてきた時や、ピヴォへの縦パス(ピヴォ当てのパス)を入れて来た時などです。
このようなパスをカットした瞬間がカウンターの合図になります。
その瞬間にカウンタースイッチを入れて、格上の相手よりも効率のいい攻撃を仕掛けましょう。
カウンター攻撃の攻め方
カウンターを意識した守備でボールを奪った後の、カウンターでの攻め方について説明します。
※赤:自分のチーム
※青:相手チーム
※緑:ボール
まずは、自分のチームのフィクソが、相手チームのピヴォ当てのパスをカットしたところから始まります。
味方のフィクソが相手のピヴォの前でボールを奪った瞬間に、数的有利の状況になります。
攻守の切り替えを早くして、スピードを上げて一気に攻め上がります。
しかし、数的有利とはいえただやみくもに攻め上がっても、効率よく得点に結びつけることはなかなか難しいですよね。
ここから先を詳しく説明します。
※パスカット前のカウンター狙いのディフェンスについては、こちらのページの「カウンター狙いの守り方」で紹介してますのでぜひ参考にしてください!
【図解あり】フットサル戦術練習の決定版!ディフェンスの動き方を徹底解説まず、パスをカットされた相手チームの左アラは、ボールを持っている味方フィクソにプレッシャーを掛けにくるはずです。
自分のパスミスからカウンター攻撃を仕掛けられてるからです。
この状況になった場合、味方のピヴォは、ディフェンスを引き付けながら左のスペースへ流れます。
そして、ボールを持っている味方のフィクソは、流れたピヴォへパスをします。
この動きと平行して、味方の右アラは、相手ゴールの右斜めくらいに向かってダッシュします。
ボールを持っているピヴォは、味方の右アラが走り込んでいるほうのサイドネットを狙ってシュート、もしくは、味方の右アラに向かってシュート性の早いクロスを送ります。
シュートが入ればオッケー、シュートがコースを反れてしまっても、右アラが触れば1点という状況を作ります。
上で説明した「パウの意識」がいきてくるわけです。
まずはこの形を繰り返し練習し、試合でとっさに動けるようにしておきましょう!
カウンター攻撃の練習法
2対1の状況で、カウンターを仕掛けるための練習方法を紹介します。
数的有利の状況でのオフェンスは、スピードに乗ってなるべく早くシュートまで持っていくことが大切です。
ゆっくりじっくり攻めていたら、相手の守備が戻って来てしまいますので、相手が戻ってくる時間を与えずに、数的有利のままシュートまで終えてしまうのが理想です。
「相手の守備が戻って来てしまう」という危機感がない状態で2対1の練習をいくら繰り返しても、「時間をかけずにスピードに乗って攻撃する」という練習にはなりません。
最初のうちはあまり感じないと思いますが、回数をこなすていくうちにダレてしまいます。
では、どうしたらいいのでしょう?下の図解をご覧ください。
こんな感じでハーフウェーラインから2対1の練習をするとします。
※ゴールラインに、守備の選手を1人配置しておきます。
2対1をスタートした瞬間に、ゴールラインにいる守備の選手が全速力ダッシュで戻ります。
オフェンス組の2人は、全速力ダッシュで戻ってくる守備の選手が戻りきる前に、攻撃を終えることを心掛けます。
もし、攻撃しきれずに戻られて2対2の状況になった場合、オフェンス組の2人はペナルティとして腕立て10回です(笑)
それと、スピードに乗ってオフェンスする他に、ボールを持った選手は必ず中で攻撃を仕掛けることが大切です。
中で攻撃を仕掛ければ、サイドでの攻撃よりも選択肢が多くなります。
相手の守備の選手にとっては、ボールを持っている攻撃の選手をなるべく外に追いやって、サイドでのプレーに限定させたいはずです。サイドで攻撃させたほうが守りやすくなるためです。
ゴールラインにいる守備の選手が戻ったら腕立て10回のペナルティと守備側の選手と交代、無事シュートまで終えることができたらもう一回攻撃の練習ができる、などのルールを決めて練習に取り組んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、フットサルの戦術としてオフェンスの時の動き方について解説しました。
ぜひチームメートと共有して活用してみてください!
ディフェンスの時の動き方についてはこちら。
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